さて、ご予算は?
写真は以前、IFF(インターナショナルファッションフェアー)に出展した時のディスプレイ。
あさって、23日(水)は、受講者さんたちと一緒に、東京ビッグサイトのIJTとIFFに視察に行きます。
そして、次回講習は1月26日(土)二子玉@rst会場です。
昨今の日本の趣味嗜好品市場はとても寒い。
統計によると過去15年連続で物価が下がっているのだとか。
良い面もありますし、そうでは無い面も当然あるわけですけれどね。
昨年2012年までの15年間と言うと、1998年から。
僕がこのワイアークラフトを始めたのが1998年8月でした。
さて、我がアクセサリー作りと言うお仕事も中々状況は厳しいものです。
サラリーマンの平均年収も落ちに落ちて400万円といわれる昨今、実質手取り300万円以下と言う方が多いはずです。現実的に、雇用されている労働者が毎月30万円を手取りで受け取るには、企業は500万円程度の人件費及び経費を負担しています。
つまり、人様を雇うには、労働者一人当たりの年間企業利益が500万円以上でなければなりません。売り上げで考えれば同じく1000万から2000万円程度は必要。ちなみに一部上場企業なら一人辺り5000万円程度が普通です。
作品の値段設定やコストによりますけれど、アクセサリーやイラスト、焼き物、バッグ、衣類など手づくり作家が同じ収入を得るにも、概ね年間1000万円程度は売らないとならない点は変わりません。
月平均80万、週20万円。但し、土日だけならほぼ無理でしょう。安い値段で設定している場合や、卸しなら利益率が極端に落ちるので、年間1500~2000万円以上の売り上げ。
勿論、これはスタッフを雇わない一人だけの場合です。
まあ、作品をクラフトショーやフリマで売ったり、セレクトショップやレンタルボックスに販売委託で置いてもらったりでは無理無茶不可能。
結局は店舗を持ち、直売に並行してワークショップをするなり、材料のディーリングをするなりが必要です。
店舗を商店街で借りても、一人で運営するには、仕入れやイヴェント出展でしょっちゅう休まなければならず、お客様は離れ、営業も安定しません。スタッフを雇っても、ある程度のギャラとやりがいのある仕事を提供出来なければ長続きしてくれません。
すると、スタッフを数人雇用してショッピングビルにテナントとして入居するか、大きな企業の下請けで規格品を量産するか。もしくは、高級品を作って単価と一品当たりの利益額を上げるか。
思い切って物価の安い国に移住して、作品を高物価の国で売るか。
何処かの新政権のように只単に使うのが予算ではなく、投資対効果こそが大事。
さて、貴方のご予算は?